成長市場の見つけ方

成長戦略や新規事業の企画に際しては、成長市場を見つけるのがセオリーの一つです。成長市場は市場の成長が見込まれるため事業に追い風となりますし、市場でのポジショニングもまだ固定化していないためチャンスがあります。ではどうやって成長市場を見つければいいのでしょうか。

成長市場の見つけ方は色々とありますが、ここでは一般企業でも取り組みやすい方法をご紹介します。

まずは投資の観点からです。成長市場では投資がまず行われますし、投資が行われるということはある程度の市場が見込まれるということです。

何らかの成長市場が生み出される場合、まずはスタートアップ/ベンチャー企業が取り組みを始めているものです。個々のスタートアップの動きをウォッチするのは大変ですので、有力なベンチャーキャピタルを見つけてその投資先をウォッチすると効率的です。最近ではスタートアップやベンチャーキャピタルを取り上げる雑誌も充実してきました。

他にも投資家向けの新聞/雑誌などで、次なる成長市場、投資テーマなどと括られるようになると成長市場として立ち上がりつつあると言えます。

次にテクノロジーの観点からです。大学をはじめとした研究機関、大企業の研究部門などが最先端ですが膨大なため把握することはかなり困難です。ですが毎年行われるような世界的な見本市があります。国内ではシーテックが代表的です。そういったところではプロトタイプやデモなどが数多くありますので、実際に触れながらいち早く次の時代の萌芽を知ることができます。

他にも特定分野のプロフェッショナルが見ている様な専門誌にも成長市場は特集が組まれ始めます。感覚としてはビジネスマンが読んでいる一般的な新聞などに出てくる1年前位から出ているものですので、少なくともこの段階で把握していないと対応が遅れます。関連する分野や隣接する分野については専門誌の確認も必要です。

ここまで投資とテクノロジーの観点から見てきました。いよいよ成長市場として確立し始めたかが分かる段階として、その成長市場について市場予測レポートなどが発行されたり、特化した見本市が開催されるという段階があります。この段階では明確に市場が見込まれ参入者も明確に事業展開を行っています。大きな成長市場であったり、体力のある企業であればこの段階からの対応でもまだ間に合う場合もありますので、遅くともこの段階では把握できると良いでしょう。